今回はポリプテルス エンドリケリー エンドリケリーについて取り上げて見たいと思います。
エンドリケリーについては専門のサイトが多くあり、
マニアならではのこだわりや、あっと驚くような飼育設備、飼育魚を見ることが出来、
それはそれで大変興味深く、深い世界が用意されているのですが、そのような設備や、
特別な一品とも呼べる個体を選びぬくことの困難な普通の飼育者にとっては、
こだわりを持つ以前に、飼育を開始するにあたっての情報を比較検討することが難しい状況にあると思います。
最近人気芸能人の方がエンドリケリーの名前を擁し世間へヒット曲を配信していることから、
まったく無関心な人はおろか、存在すら知らなかった人までもが、
この「エンドリケリー」を飼育してみたい!と思うことも少なくないようです。
私は、エンドリケリーに関して特別なこだわりや、知識、経験など、まったく豊富なものではありませんが、
普通の人が、普通に用意できる設備でエンドリケリーを飼うにはどうすればいいのか?
というところから話を進めていきたいと思います。
しかし、エンドリケリーは大型魚で、その上かなりの長寿です。
これだけの大型魚を10年以上にわたって面倒を見れるか、
よくよくご検討の上飼育を開始してください。
なお、ここのページでは90cmの水槽で生涯エンドリを飼育できると約束、
推奨しているわけではありません。
大きくなったら水槽のサイズを上げる準備があるかどうかも検討してください。
なぜトップがこの写真なの?と思われるかも知れませんが。
ポリプテルス・エンドリケリー・エンドリケリー(通称エンドリ)は、
数多くの国内外ブリーダーが繁殖を手がけ、人工的に繁殖させられた固体や、
現地採集による天然個体が数多く流通し、値段もピンからキリまで、
サイズも3cm位のものから50cmを超えるような大型個体まで選択肢が非常に広く、
扱っているショップもかなりありますので、どの地域の熱帯魚店でも比較的目にする機会は多いと思います。
しかし、こだわり出すときりがなく、何本飼育してもネットやショップなどでふと目にした個体が強烈に印象に残り、
衝動買いしてしまうケースも少なくないのではないでしょうか。
しかし、ここでは、そのこだわりを求めるのではなく、普通の人が普通に見て、
「こいつかっこいい!」と素直に思った個体をどう扱っていくか、ということに主点を置いていきたいと思います。
ショップから購入後、たくさんの餌を与え、ボリュームが出ました。
エンドリケリーは下顎が突出するタイプで、自然下では70cmにも及ぶ大型種です。
水槽内でも、年月をかけて飼育すればどの個体も45cmには達すると思われ、
大型水槽で、特別な飼育をされた個体では、水槽内でも60cmを超えるようなものまでおります。
そのため、小型水槽で飼育することは困難で、飼育するに当たってはそれなりの覚悟と設備が必要になってきます。
バンドパターンや体色は、本当にさまざまで、自分の好みで選んでよいのではないでしょうか。
この欄の上の写真のような黄色い体色や、中の写真のように肌色っぽい体色、
下の写真のようなグレーがかった茶色い個体、
レンガ色等さまざまです。
体色に関しては、餌や、ライト、底砂により影響してきますので、いろいろと試されることをお勧めします。
また、バリエーションが豊富なために目移りしてしまいがちで、初めに適当に選んでしまうと、
後々納得がいかなくなるということが起こりえますので、
最後まで付き合える自分の気に入った固体を見つけてください。
簡単に何本でも追加できるような環境を用意することは難しいですから。
上の写真の個体と下の写真の個体は同じ固体です。
ガーネットと大磯ではかなり雰囲気が変わりました。

これも同じ個体ですが、バンドの濃さや体色がまた違う色を出しています。
バンドの濃さや体色は刻々と変化します。
個体にもよりますが、ポリプテルス中でもエンドリケリーは比較的よく泳ぐ種で、
小離鰭も数が多く、幅も広い為、水槽内を泳ぎ回る姿は大変迫力があり、またきらびやかでもあります。
それゆえ、できることならばなるべく広い水槽で飼育したいという思いが私の中にはあります。
よくデルヘッジは砂に潜ると書籍などでかかれますが、私の中ではデルヘッジよりも、
エンドリケリーやラプラディーの方がよく砂に潜る行動を目にします。
遊泳力が高い種ですので、驚いたときの瞬発力は結構なものがあり、狭い水槽内では暴れやすく、
ふとした拍子に突進して顎先をつぶすことがあります。
上記のように高い遊泳力や面白い行動、迫力のある捕食シーン、驚くほど速い成長スピードなど、
見ていて飽きないポリプテルスです。
普通の人が水槽を普通の家に置くとなると、ひとつの壁として90cm×45cmの水槽が基準となるのではないでしょうか。
120cm×45cmの水槽までは規格水槽で、比較的安価に器具をそろえることも出来、
地域によりますが、冬場の電気代などもそれほど高騰するわけでもなく、
思い立てば導入することが出来る水槽でしょう。
冬場の光熱費は、水槽のない生活よりも1.5倍くらい上がるかもしれません。
手に入りやすく、価格もリーズナブルで、飼育の容易なエンドリケリーのサイズは10cm前後のもので、
このころにはバンドもある程度確定しており、めだかなどを捕食できるサイズで、
自分の好みのものを選別できるのではないでしょうか。
よく見かけるのは5cmから15cm位のものですので、これなら大丈夫だろうと思うかもしれませんが、
成魚クラスのエンドリケリーを一度見てから飼育を開始する方が賢明かと思います。
写真で見るだけでは、50cmの個体もその大きさが伝わりにくく、
ショップの超大型水槽ではそんなに大きく感じないかもしれませんが、
小さな水槽に入れたときの圧迫感はものすごいものがあります。
あくまでエンドリケリーは大型種であり、90cmの水槽で何本も飼育できるわけではなく、
大型化すれば90cmでもつらくなってきます。
35cmくらいまではそれほど窮屈さを感じさせませんが、
40cmを越えるあたりから体高、体幅ともにかなり太くなり、120cm×45cmでも水深、
奥行きともに狭さを感じさせます。
90cm水槽では、40のエンドリを飼育する限界のサイズではないでしょうか。
もちろん推奨されるサイズはもっと大きな水槽になります。
出来る限りの設備を持って望んでください。
そのうえ、90cmという水量では大型魚を何本も飼育するには水、濾過装置ともに不足気味になりますので、
頻繁な水換えや、濾過装置の追加なども検討しなくてはいけません。

エンドリケリーは他のポリプテルスと比べても比較的遊泳力があり、
水槽内を泳ぎ回ることも多く、もっと大きな水槽で飼育したいという願望がわいてくるかと思います。

幼魚期は特にエアレーションはたっぷりして、適度な水換え、生餌で飼育すると成長も早く、
長い間、外鰓を楽しむことが出来ます。
90cmでエンドリと混泳となるとかなり難しくなってきます。
下手な魚は食べられる上に、大きな魚では90cmでは手狭になるためです。
成長期に混泳させると餌がエンドリに回らなくなるようになったりしてまずいと思いますが、
お互いある程度成長したサイズになると、
オスカーなどと混泳されている方をよく目にします。
(お勧めは出来ません。大変な苦労が伴いますから。
オスカーと混泳させるならエンドリは40cmを超えないときついでしょう)
何と混泳させるにせよ、エンドリケリーと混泳できる魚は水を汚す魚でしょうから、
濾過装置への配慮が必要です。
故意に飼育者が早く大きくさせる飼育方法ではなく、普通に餌を与え、普通の温度で飼育すると、
もちろん固体や環境によりますが、5cmほどのものがひとつの目安として、1年で35cmほどになるのではないでしょうか。
当然、それ以上成長する個体もいますし、それ以下の場合もあります。
それから40cmくらいまでは順調に成長し、そのころから成長が鈍り始めると思います。
逆に言うと、50cmを超えさせるのはかなり難しいようです。
あまり小さなものは、イトメを与えなければならないため、初心者には不向きです。
エンドリケリーの稚魚はあまり冷凍赤虫などは食べてくれないため、
イトメを確保できる環境にないと手を出すべきではありません。
めだかを食べられるサイズが安心して飼い出せるサイズです。
もちろんいきなり大型のものを購入してもかまいません。
注意することは鱗が乱れているような個体や、骨格が曲がった固体もブリード、ワイルドを問わず中にはおりますので、
よく観察してから選んでください。
店頭で長年使用されているアクリル水槽で、照明が暗い場合、水槽に付いた傷、
しみなどで個体のダメージなどがわからず、家の水槽に入れるまで気がつかないかもしれません。
特に多くの魚を見ていない場合、個体の調子を把握するのは難しいでしょうから、
ショップの方と相談して購入してください。
少々調子が悪かろうが、特別気に入った個体ならば、迷わず購入して、
自分で立て直すという方法もありです。
エンドリケリー特有のバンドは飼育者の好みですので、100人が駄目といおうが、
自分がかっこいいと思ったものが一番だと思います。
落とし穴は、目が肥えてきたときに、急に自分の個体がしょんぼりと見えてしまうことです。
いろいろな本やサイトで数多くの個体を見てください。
観照的に左右のバンドがある程度対象にそろっているものが好まれるようです。
が、片側のバンドが劇的にかっこいい!!って個体もいます。
気に入れば当然OKです。

また、エンドリのベビーは一度に大量に入荷されるため、
一度にたくさんの数を購入して、競い合わせるように育て上げると言う方法もあります。
バンドもしっかりわかりにくい段階から育てて、最高の一匹を探すという方法も。
幼魚期は栄養不足などによる骨格異常が現れることがありますので、
20cmくらいまではなるべく生きた餌(金魚やめだか)を与え、徐々に牛ハツや魚の切り身などから固形飼料へと慣らし、
人工飼料への餌付けも可能かと思います。
より大きく、たくましくというのであれば活きた餌を中心に、鳥のささ身や、
人工飼料なども時折与えるとバランスよく飼育できるのではないでしょうか。
人工飼料中心での飼育はあまり大きさは望めません。
エンドリケリーは下顎突出型の中でも人工飼料への餌付けが容易な種ですので、
それほど苦労せずに餌付くと思います。
また、エンドリケリーは縦方向への成長が止まると横に太りやすく、
長さは固体や飼育環境で実現できないかもしれませんが、
理想の体形というものは飼育者の手である程度決められるのではないでしょうか。
太いエンドリ、筋肉質なエンドリなど。
TOPにある画像と比べると太みが出ているのがわかると思います。
太らせるために、牛ハツ、金魚、ワカサギを中心に与えました。
これ以上太らせたくはないので、今の体形を保ちたいと思っています。
さらに飼い込んだ画像です。
どうでしょう?TOPの画像から比べるとかなり雰囲気が出ていると思いませんか?
エンドリは飼い込むことによって独特の雰囲気をかもし出します。

一応顔写真も
飼育方法や、考え方は人により異なります。
たまたま最初にここへたどり着いた方もいろいろなサイトへ訪問することをお勧めします。