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ポリプテルスの種類
レトロピンニス
正式名称 Polypterus retropinnis
日本での流通名Polypterus mokelembembe
ポリプテルス モケレンベンベ
旧名Polypterus sp. congo 旧英名sp Congo
流通名ポリプテルス ザイールグリーン
何度も言いますが、この魚は流通名は
「モケレンベンベ」ですが、
本当は「レトロピンニス」です。
私が一番好きなポリプです。
友好的で、決して食が太いわけではありませんが、餌に対してあまり選り好みをせず、
大変飼育しやすい種です。
稚魚、幼魚の頃は警戒心が強く、なかなか大胆な行動を取ることは少ないのですが、
成魚をなると、のんびり泳ぎ、のんびり食べて、のんびりすごす。
この種を見ているととても癒されます。
成長は早くはありませんが、徐々に伸びていきます。
体長は伸びてもあまり太くはなりません。
頭部を中心に広がるグリーンがとても美しいポリプです。
水槽サイズにそれほど左右されることなく30cm台に到達する見込みが高いので、
90cm程度の水槽が望ましいと思います。
モケレンベンベ
新学名Polypterus mokelembembe
こちらが本当のモケレンベンベです。
旧学名Polypterus retropinnis 英名West African bichir,Speckled bichir
流通名ポリプテルス レトロピンニス
入手難易度ナンバーワンポリプテルス。
毎日のように店へ足を運び、毎日のようにネットをチェックしてもすぐに品切れ状態。
バンドが入る美しい個体から、バンドがまったく入らない地味な個体まで、
バリエーションがあります。
成長スピードはかなり遅く、目に見えて成長することはないかと思います。
ふわふわと漂ったり、物陰でじっと隠れたり、比較的地味な種です。
性格も温和で他魚とのトラブルもなく飼育しやすいポリプテルスです。
派手さはあまりなく、落ち着いた環境でじっくり鑑賞するのに向いた魚ですので、
あまりいろいろな種と混泳させるよりも、この種のみで飼育すると、魅力を味わえるでしょう。
ただ、まだまだ高価ですし、個体数も少ないためペアをそろえるとなると多少の苦労が必要になります。
セネガルス
学名Polypterus senegalus senegalus
英名Gray bichir,Senegal bichir
ポリプテルス セネガルス セネガルス
東南アジアで盛んにブリードが行われ、流通量が大変多く安価。
セネガルスは、ブリード、ワイルドを問わず水槽内ではあまり大きくならないため、
最も飼育の始めやすいポリプテルスではないでしょうか?
また、飼育者も多いことから、ネットで数多くの情報を収集することが出来、
熱帯魚を飼育したことがない方でも入りやすい入門種だと思います。
私もセネガルスからポリプへと入り込みました。
餌は何でも良く食べて、飼育者を悩ませるようなこともありません。
ブリード個体で、人工飼料を中心に育てると大きくなりにくいので、
60cm規格水槽でも終世飼育が可能と思われます。
5cmくらいのベビーから20cmくらいの成魚クラスまで出回っており、
自分の好きなサイズからはじめることが出来ます。
エンドリとは違い、稚魚期に赤虫をよく食べてくれるので、
かなり小さな個体からでも飼育しやすいかと思います。
少数ながらワイルドの40cmクラスのものが輸入されていますが、
自宅でそのサイズに育てることは不可能に近いでしょう。
パルマス・ポーリー
学名Polypterus palmas polli 英名Poll's bichir
ポリプテルス パルマス ポーリー
この種もセネガルスについで代表的なポリプのひとつです。
この種はなかなか積極的に泳ぎ回り、多少のことには動じず図太いというか、
素っ頓狂というか?なかなか愛くるしいポリプです。
ブリードのベビーは20cm強で成長が緩やかになることが多くよく太ります。
ワイルドものですと、優に30cmを超えることもあり、大きな水槽が必要でしょう。
この種も人工飼料に簡単に餌付きあまり苦労なく飼育できます。
この種あたりから60cmか90cm水槽かの判断に迷うところであり、
成長の止まった個体では60cm飼育も可能でしょう。
ですが、見込みのある個体であれば、大きくなるほど魅力がましますので、
それなりの環境を整えてあげましょう。
多種への干渉もなく、非常に穏やかで、水面にボーっと浮いてることが良くあります。
デルヘッジ
学名Polypterus delhezi 英名
Bandedd bichir
ポリプテルス デルヘッジ
上顎突出種最大の人気種でしょう。
多くのバリエーションがあり、バンドのバリエーションだけではなく、小離鰭の数など、
こだわりの持てるポリプテルスだと思います。
しかし、少々神経質な面を持ち、ちょっとしたことで暴れたり、水槽壁面へ衝突したりします。
水槽内にシェルターがあると隠れていることも多いのですが、
何もない水槽では泳ぎ回ることもよくあります。
小離鰭が多く、各鰭が他の種に比べひらひらと長いことから、泳ぐ姿は大変きらびやかです。
遊泳する姿を楽しみたいのであれば流木など入れずに、
何もない水槽で飼育するとよいでしょう。
この種も人工飼料への餌付けは簡単で、あまり餌に対する選り好みはしません。
ですが、大きく育てることが難しく、大抵が25cmほどで止まってしまうようです。
デルヘッジは小さな水槽ではとても暴れやすく、
顎先をつぶしてしまうようなこともありますので、
90×45水槽が飼育最低ラインだと思われます。
最近のワイルド固体の写真を見る限り、
そこそこ整ったバンドの個体を多く見かけるようになりました。
以前よりは個体探しが楽になったように感じます。
パルマス・ビュティコファリ
学名Polypterus palmas buettikoferi
英名Buttikofer's bichir
ポリプテルス パルマス ビュティコファリ
この種は、ポリプに強い専門店でしか見ることが難しいポリプです。
専門店が近くにない場合通信販売などで手に入れるしかありません。
体色のバリエーションは多くあるようですが、イエロー以外の流通量が多くないため、
バリエーションをそろえるとなると大変骨の折れることと思います。
水槽内での成長は大変遅く、小型のものを手に入れると、
小さな水槽でも比較的長期間にわたり、飼育することが可能だと思われます。
が、現地採集ものの40cmクラスのものを見ると、
とても小さな水槽で飼おうとは思えませんので、
将来的に大きな水槽を用意できることを前提に飼育に望むべきかと思います。
まあ、あそこまで大きくならないとは思いますが。
性格は大変デリケートで、物陰へ隠れていることが多く、
流木などを入れていると姿をほとんど現しません。
しかし、ビュティコファリーは独特の美しさがあり、黄色く染まった頭部は見ていてあきません。
ウィークシー
学名Polypterus weeksii
英名Mottled bichir,Fat hedead bichir
ポリプテルス ウィークシー
この種もデルヘッジ同様からだにパターンを持ち多くのバリエーションがあります。
しかしデルヘッジほど人気はなく、飼育されている個体も販売されている個体も、
少ない部類のポリプです。
ですので、気に入った個体を探すというのはなかなか骨の折れることになるかもしれません。
上顎が突出する種では比較的大型になりますが、ウィークシーの成長は遅く、
90cmクラスの水槽でも比較的長期にわたり飼育が可能でしょう。
他の種とは違った行動をとることが多く、ボーっと水面で浮いていたり、
サーモスタットのセンサーに身を寄せたり、初めて飼育される方はどこか調子が悪いのか?
と心配になるかもしれません。
また、ウィークシーは、
幼魚期にかなり美しいバンドを持っている個体を比較的よく見かけますが、
大きくなるにつれて、たくさんあった美しいバンドが飛ぶ傾向にあるようです。
この個体も10cm位のときは逆Y字だらけで無数のバンドを持ち、将来を期待しましたが、
20cmあたりになるとかなりのバンドが飛んでしまいました。
頭部が大きく多少大きな魚でも食べてしまうため、混泳魚には注意が必要です。
15cm〜20cmクラスが多く流通します。
水槽サイズをそれほど気にせず、じっくり成長しますので、
それなりの水槽を用意しましょう。
オルナティピンニス
学名Polypterus ornatipinnis 英名Ornate bichir
ポリプテルス オルナティピンニス
上顎突出種最大種で、水槽内でも普通に50cm以上になります。
幼魚期は大変美しいのですが、大きくなるに連れて黒ずんでいき、
毒々しい雰囲気を漂わせます。
非常に人懐っこい種で、物怖じせず餌も何でもよく食べます。
ウィークシー同様他の種とは異なった行動をよくとり、
水面に浮いていることも多い種です。
シェルターなどを用意してもあまり身を隠すこともなく前面に出てきますので、
飼育者には大変愛着のわく種だと思います。
この種は比較的成長が早いため、早期に大型水槽の段取りが必要となります。
幼魚期に黄色の面積の多い個体を飼育しても、
成魚になってもその美しさを保つとは限りませんので、
運の部分もあります。
50cmクラスで黄色が美しい個体は少ないのですが、
そのような個体にめぐり合えると、手放せなくなるでしょう。
下顎が突出する種
ここから「下顎が突出する種」となりすべて大型化します。
ビキール・ラプラディー
学名Polypterus bichir lapradei 英名Laprade's bichir
ポリプテルス ビキール ラプラディー
非常に神経質で、あまり写真を撮らせてもらえません。
物陰に隠れることが多く、飼育者にもあまりなつきませんが、
それを補って余りある魅力のある種です。
何しろバリエーションが多く、底砂の体色に対する影響も強いため、
数多くバリエーションをそろえたり、底砂による体色の変化を楽しんだりと、
飼育し甲斐のあるポリプテルスです。
エンドリケリーとのハイブリットか、地域変異種か謎の個体も出回っています。
人工飼料はあまり好まず、口に入ったから仕方なく食べる程度ですので、生餌や、
冷凍ものの餌を与える等の多少の苦労が出てきます。
(落ち着くと人工飼料も普通に食べてくれるようになりますが)
太らせたり、大きく成長させるにはポリプテルスの中でも一番難しい種ではないでしょうか?
最近はラプラディの人気が高まり、産地違い、sp、ブリードのガイサイ付など、
多くの魚から選び出すことが出来るようになりました。
また、数年前では大きな個体というのは本当に少なかったのですが、
近年40cmを超える個体も数多く見られるようになり、
価格もかなり落ち着いてきました。
20cm台のワイルドでも90cm水槽で長期飼育が可能でしょう。
エンドリケリー・エンドリケリー
学名Polypterus endlicheri endlicheri
英名Saddled bichir,Red bichir
ポリプテルス エンドリケリー エンドリケリー
性格は図太く、餌はなりふり構わず食べ、みるみる成長します。
食に対する貪欲さは見ていて気持ちがいいほどです。
それゆえ成長スピードはポリプテルス中随一ではないでしょうか。
バリエーションは限りがなく、何本飼育していてもまた増やしたくなる魔性のポリプです。
体色の変化も激しいため、いろいろと試行錯誤するのも楽しいでしょう。
国内外でブリードが盛んに行われ、ワイルド個体も比較的多く入ってくることから、
選び甲斐のあるポリプテルスです。
近年、ブリードの価格が異常に下落していますので、
数多くの稚魚を購入し、選別なども容易にできるようになりました。
それに伴ってか、有名ブリーダーなどの作出魚への関心が薄れてきているようです。
エンドリケリー・コンギクス
学名Polypterus endlicheri congicus
英名Congo bichir
ポリプテルス エンドリケリー コンギクス
体側に薄くバンドが入り、とても大型になるポリプです。
最大体長は1mと、
大型になることを念頭において飼育すると、
成長スピードに驚いて手を焼くということはないと思います。
小さな水槽では、簡単にひねてしまうようで、
水槽内で馬鹿でかくなるイメージは私にはありません。
動作は豪快で、力強さを感じさせます。
この種本来の魅力を引き出すには大型水槽が必要でしょう。
遊泳力が強いと良く書籍などで目にしますが、
書かれている通り泳ぐときは泳ぎっぱなしになることも。
ブリードも出回りましたが、きれいなバンドのものは少なく、
今の段階では、美しいバンドを求めるならワイルドになるでしょう。
餌には比較的うるさく、人工飼料へ餌付かせるのは苦労するかもしれません。
牛ハツなどは好んで食べているようです。
ビキール・ビキール
学名Polypterus bichir bichir
ポリプテルス ビキール ビキール
人の往来のある水槽に展示されているが、特に物怖じすることもなく堂々としている。
一緒に入れられていたエンドリの尻ビレを甘かみするなど積極的な行動も目にすることが出来た。
写真では伝わりにくいものの、大型個体の存在感はものすごいものがあります。
採集地によりバリエーションが豊富なのですが、明らかにラプラディも混じっていたりと、
ビキールの特徴をつかんでいないと、ビキールを買ったつもりが、ラプラディだった・・
という事態が起こりかねません。
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ポリプテルス なおきち スマホ